夢心地ゆめこごち)” の例文
めさめし時は秋の日西に傾きて丘の紅葉もみじば火のごとくかがやき、松のこずえを吹くともなく吹く風の調しらべは遠き島根に寄せては返す波の音にも似たり。その静けさ。童は再び夢心地ゆめこごちせり。
詩想 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)