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夕明
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ゆうあか
ふりがな文庫
“
夕明
(
ゆうあか
)” の例文
が、下には唯青い山々が
夕明
(
ゆうあか
)
りの底に見えるばかりで、あの洛陽の都の西の門は、(とうに霞に紛れたのでしょう)どこを探しても見当りません。
杜子春
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
薔薇
(
ばら
)
の花を渡る風にもいます。寺の壁に残る
夕明
(
ゆうあか
)
りにもいます。どこにでも、またいつでもいます。御気をつけなさい。御気をつけなさい。………
神神の微笑
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
彼はその刹那にこの女が、夢の中にのみ見る事が出来る、例えばこの夏の
夕明
(
ゆうあか
)
りのような、どことなくもの悲しい美しさに
溢
(
あふ
)
れている事を知ったのであった。
素戔嗚尊
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
初夏の
夕明
(
ゆうあか
)
りは軒先に
垂
(
た
)
れた葉桜の枝に
漂
(
ただよ
)
っている。点々と桜の実をこぼした庭の砂地にも漂っている。保吉のセルの
膝
(
ひざ
)
の上に載った一枚の十円札にも漂っている。
十円札
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
庭には松や
檜
(
ひのき
)
の
間
(
あいだ
)
に、
薔薇
(
ばら
)
だの、
橄欖
(
かんらん
)
だの、
月桂
(
げっけい
)
だの、西洋の植物が植えてあった。殊に咲き始めた薔薇の花は、木々を
幽
(
かす
)
かにする
夕明
(
ゆうあか
)
りの中に、薄甘い
匂
(
におい
)
を漂わせていた。
神神の微笑
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
夕
常用漢字
小1
部首:⼣
3画
明
常用漢字
小2
部首:⽇
8画
“夕明”で始まる語句
夕明下