塵芥溜ごみため)” の例文
警護の兵士のひとりは、先にかぎのついた棒を持っていて、時々その人間の塵芥溜ごみためをかき回そうとするような顔つきをした。
勿論もちろん腹を腹とも思わず塵芥溜ごみためだと思って食物と名のつくものは手当り次第に口中へじ込むというのは
楢重雑筆 (新字新仮名) / 小出楢重(著)
金剛石ダイヤモンドだって、高々人間が大事がってしまっておくもんだよ、よくかたまりだね。金と灰吹はたまるほど汚いというが、その宝を盗んで来るのは、塵芥溜ごみためから食べ荒しをほじくり出す犬と同一おんなじだね、小汚ない。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)