せき)” の例文
「あはにな降りそ」は、諸説あるが、多く降ることなかれというのに従っておく。「せきなさまくに」はせきをなさんに、せきとなるだろうからという意で、これも諸説がある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
私は小説をかくときは一番ぴったりしたテーマでしかかけないようで、そのために妙に自分で自分の足の先にせきをつくりつつ進行するような意識のせきがあって、これはフロイド的現象なのね。
せきとめられた水がせきを破つて出るやうな勢で。
津軽地方とチエホフ (旧字旧仮名) / 太宰治(著)
ゆきはあはになりそ吉隠よなばり猪養ゐがひをかせきなさまくに 〔巻二・二〇三〕 穂積皇子
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)