垂簾すいれん)” の例文
しかし、すぐにその怒りをなだめててのひらの中にころばして見る、やぶれかぶれの風流気が彼の心の一隅から頭をもたげた。彼はわずかばかりの荷物のなかをき廻して、よれた麻の垂簾すいれんを探し出した。
上田秋成の晩年 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)