団子坂下だんござかした)” の例文
私は、その翌朝、打ち合せて置いた団子坂下だんござかしたのやぶ蕎麦そばで平尾さんに落ち合い、此所ここで初めて平尾氏に面会したのであった。
動坂線どうざかせん巣鴨線すがもせんと、この二つが多いそうですが、つい四五日前の晩も、私の乗った赤電車が、やはり乗降りのない停留場へぱったり止まってしまったのは、その動坂線の団子坂下だんござかしたです。
妖婆 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
既ち小石川柳町こいしかはやなぎちやう小流こながれの如き、本郷ほんがうなる本妙寺坂下ほんめうじさかした溝川みぞかはの如き、団子坂下だんござかしたから根津ねづに通ずる藍染川あゐそめがはの如き、かゝる溝川みぞかはながるゝ裏町は大雨たいうの降るをりと云へばかなら雨潦うれうの氾濫に災害をかうむる処である。
水 附渡船 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
団子坂下だんござかしたから電車をおりてその下宿へ往った。
草藪の中 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
即ち小石川柳町こいしかわやなぎちょう小流こながれの如き、本郷ほんごうなる本妙寺坂下ほんみょうじざかしたの溝川の如き、団子坂下だんござかしたから根津ねづに通ずる藍染川あいそめがわの如き、かかる溝川流るる裏町は大雨たいうの降る折といえば必ず雨潦うりょうの氾濫に災害をこうむる処である。