「一夜夫」と解するのは考・古義の説で、「妻はかり字、ツマ也。初て一夜逢し也」(考)とあるが、これは遠く和歌童蒙抄わかどうもうしょうの説までさかのぼり得る。あとは多く「一夜妻」説である。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)