命脈めいみゃく)” の例文
もし幸いに御無事な上これがお手に入りましたら、甲賀家の断絶も僅かにその命脈めいみゃくを延ばすことができます——
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この時に当り迂老は江戸に住居し、独り目下の有様を見聞して、我国文運の命脈めいみゃく甚だ覚束おぼつかなしと思ひ、明治元年のことなり、月日は忘れたり、小川町なる杉田廉卿すぎたれんけい氏の宅を訪ひ
蘭学事始再版序 (新字旧仮名) / 福沢諭吉(著)
倒れた兵は自決し、或いは射殺された。宇治は血を吐きながら杖にすがって歩いた。サンホセに入っても何時まで軍隊としての命脈めいみゃくが保てるのか。それはもはや烏合うごうの衆であった。
日の果て (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
むろん白鳥会の命脈めいみゃくはたやしたくない。それには一定の集会所がほしいし、集会所を持つとすれば、この文庫も生きてくる。しかし、自分の家が果してその集会所に一番適したところであるかどうか。
次郎物語:04 第四部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)