“単色画”の読み方と例文
読み方割合
モノクローム100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
けれども、その不思議な単色画モノクロームは疑いもない人影であって、数えたところ十人余りの一団だった。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
しかし、色調を奪って、その眩耀ハレーションを吸収してしまうばかりでなく、それを黒と白の単色画モノクロームに、判然と区分してしまうものが、実にこの漆扉うるしど——すなわち黒鏡ブラックミラーなのでした。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
そういう暗澹たる空模様の中で、黒死館の巨大な二層楼は——わけても中央にある礼拝堂の尖塔や左右の塔櫓が、一刷毛はけ刷いた薄墨色の中に塗抹とまつされていて、全体が樹脂やにっぽい単色画モノクロームを作っていた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)