単個ひとつ)” の例文
旧字:單個
砂の上に唯一人やがて星一つない下に、果のない蒼海あおうみの浪に、あわれ果敢はかない、弱い、力のない、身体単個ひとつもてあそばれて、刎返はねかえされて居るのだ、と心着こころづいて悚然ぞっとした。
星あかり (新字新仮名) / 泉鏡花(著)