千蔭翁ちかげをう)” の例文
見て麓より吹上る風より冷かに笑ひつゝ先んじてのぼる上りて頂上に近くなれば氣候はおほいに東京とは變りて山風さぶし木の間がくれに山櫻の咲出たる千蔭翁ちかげをうが歌の「夏山のしげみがおくのしづけさに心の散らぬ花もありけり」とあるも思ひ出られて嬉しくしきりに景色を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)