“十把一”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じっぱひと60.0%
じっぱひ20.0%
じつぱひと20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「それから、ズッと近代に砕けて、これが正銘の珊瑚さんごの五分玉、店主はまがい物と心得て十把一じっぱひとからげにしてあったのを拙者が見出して来た、欲しかったら、お宮さん、君に上げましょう」
それだから毛孔けあなが横向であろうとも、下向であろうともいささか頓着なく十把一じっぱひとからげににぎっては、上の方へ引っ張り上げる。髯もさぞかし難儀であろう、所有主たる主人すら時々は痛い事もある。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
人々はそんな無理な事が出來るものかと嗤笑しせうした。非難や嗤笑は、世の中の賢顏かしこがほする詰らない男、ガスモク野郎、十把一じつぱひとからげ野郎の必ず所有してゐる玩具おもちやである。
華厳滝 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)