十念じゅうねん)” の例文
「さかしらは御無用じゃよ。それよりは十念じゅうねんなと御称え申されい。」と、嘲笑あざわらうような声で申したそうでございます。
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
その上人をめあてに集まる近国の有象無象うぞうむぞうども、そこに一つの仕組みがあるんだ、上人は上人でお十念じゅうねんを授けている間に、こちとらはこちとらで自分の宗旨を弘める分のことよ
大菩薩峠:07 東海道の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)