十二時ここのつ)” の例文
小田原を昨日きのう八ツ時分に出ましたんで、熱海へ着いて、対孝館へ送り込みましたが、昨夜ゆうべ、もう十二時ここのつ頃。
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
十二時ここのつをまわってから、それがちょっと途絶えたので、香をあげようと思って立っていったが、ふすまのそとまでゆくと、部屋のなかで人々のむせび泣く声がしていた。
日本婦道記:松の花 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
もう十時よつを過ぎている、やがて十二時ここのつ
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
十二時ここのつの鐘が聞えて来た。
(新字新仮名) / 山本周五郎(著)