“匍(ば)” の例文
畳のうえに腹匍(ば)いになって、鼻の穴をほじりながら、気がなさそうに走り読みをしては放り出す。馬鹿でなければ、よほど鋭い頭の持主なのかもしれぬ。
顎十郎捕物帳:04 鎌いたち (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
大隅学士は何思ったか、四(よ)つン匍(ば)いになると、カーテンの蔭からソッと匍いだした。
地球盗難 (新字新仮名) / 海野十三(著)
シャンメーレ以来、世に最も詩的でない国民にはいつも貴(とうと)く思われたらしい、あの単調な朗詠法をもっていた。クリストフはいらだって、四つ匍(ば)いに動物の真似(まね)でもしたいほどだった。