刷毛ブラツシ)” の例文
帰りには、函樽かんそん鉄道開通三日目と云ふに函館まで二等車に乗りて、列車ボーイの慇懃いんぎんなる手に取られ、刷毛ブラツシに塵を払はれたる事もあり。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
刷毛ブラツシおとんでも中々なか/\でふからないので、またつてると、薄暗うすぐら部屋へやなかで、御米およねはたつた一人ひとりさむさうに、鏡臺きやうだいまへすわつてゐた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
宗助そうすけはぼんやりして、烟草たばこかしはじめたが、むかふの部屋へやで、刷毛ブラツシけるおとがししたとき
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)