“出島”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
でじま92.3%
でしま7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
右に見えるのは出島でじまである。出島はあふぎの形をした、低い土地である。それが陸の方へ扇のを向けて、海の中へ突き出してゐる。
日本の女 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
応挙は、紅白の旗を翻した出島でじま蘭館らんかんを前景に、港の空にあらわれた入道雲を遠景にして、それらのオランダ船を描いている。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
平潟は名だたる漁場りょうばである。湾の南方を、町から当面とうめん出島でしまをかけて、蝦蛄しゃこう様にずらり足杭あしくいを見せた桟橋さんばしが見ものだ。雨あがりの漁場、唯もうなまぐさい、腥い。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)