“典薬頭”の読み方と例文
読み方割合
てんやくのかみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
『医心方』は禁闕きんけつの秘本であった。それを正親町おおぎまち天皇がいだして典薬頭てんやくのかみ半井なからい通仙院つうせんいん瑞策ずいさくに賜わった。それからはよよ半井氏が護持していた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
当時は典薬頭てんやくのかみに属していたが、さきごろ若年寄の支配に変り、御薬園奉行の職制が定って、目黒の駒場に新しい薬園ができた。
山彦乙女 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「おお、御奉公に出た明くる年の春の末じゃ。関白殿のお指図で典薬頭てんやくのかみ方剤ほうざいを尽くして、いろいろにいたわって下されたが、人の命数は是非ないものでのう」
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)