“其処辺”のいろいろな読み方と例文
旧字:其處邊
読み方割合
そこら71.4%
そこいら28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
植木屋と云うものは勝手なもので、一度手入れをさせたら、こっちで呼ばないのに、時々若い者を連れて仕事にやって来る。物の一月余りもこちこち其処辺そこらをいじって居る事がある。
多吉は大きい欠呻あくびをしながら出て来て、笑ひながら其処辺そこらにゐる生徒共を見廻した。
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)
汗………おびたゞしい人間の汗が、蒸し蒸しゝた空気の中へ絶えず発散して其処辺そこいら一面に漂い、到る所の壁だの板だのにべとべととこびり着いて居るらしかった。
恐怖 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
……ハッとして振り返ると、其処辺そこいらに立っている人が皆、私の顔を睨みつけている。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)