其々ソレソレ)” の例文
奴婢ヌヒは、其々ソレソレもち場持ち場の掃除を励む為に、ようべの雨に洗つたやうになつた、境内の沙地スナヂに出て来た。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
かうしてツムめた藕糸は、皆一纏めにして、寺々に納めようと、言ふのである。寺には、其々ソレソレ技女ギヂヨが居て、其糸で、唐土様モロコシヤウと言ふよりも、天竺風な織物に織りあげる、と言ふ評判であつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)