“兵児帯”の読み方と例文
旧字:兵兒帶
読み方割合
へこおび100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
省作は出してもらった着物を引っ掛け、兵児帯へこおびのぐるぐる巻きで、そこへそのまま寝転ねころぶ。母は省作の脱いだやつを衣紋竹えもんだけにかける。
春の潮 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
こいつを、古新聞で包んで、薄汚れた兵児帯へこおびでぐるぐると巻いてあるんだが、結びめは、はずれて緩んで、新聞もばさりと裂けた。
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「御蔭で取られた品物がまた戻りましたよ」と云いながら、白縮緬しろちりめん兵児帯へこおびに巻き付けた金鎖をはずして、両葢りょうぶたの金時計を出して見せた。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)