“兎唇”の読み方と例文
読み方割合
みつくち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その後も毎夜夫人のねやを訪れては、例に依って兎唇みつくちの口元をもぐ/\させながら聞き取りにくい甘ったるい私語をさゝやいていた。
兎唇みつくちの手術のために入院している幼児の枕元の薬瓶台の上で、おもちゃのピエローがブリキの太鼓を叩いている。
病院風景 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
小者が、奥へ駈けこむと、やがてその者と連れ立って、黒革胴を着込んだ背の小づくりな——そして兎唇みつくちの見るからに風采のあがらない武士が出て来た。
大谷刑部 (新字新仮名) / 吉川英治(著)