偸取とうしゅ)” の例文
如何に彼が大奥の援引えんいんによりてその位を固うしたるにせよ、如何に彼が苟安こうあん偸取とうしゅしたるのそしりは免るべからざるにせよ、如何に因循いんじゅん姑息こそくの風を馴致じゅんちし、また馴致じゅんちせられ
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
速かに寛永打払うちはらい令の旧に復せば、また何ぞ黒船のうれいあらんやと。外事に聵々かいかいとして、一日の苟安こうあん偸取とうしゅせんとする幕府は、ここにおいて異国船を二念なく打払うの令を布けり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)