余目あまるめ)” の例文
弁慶べんけいが七つ道具を背負う様に似ているところからその名を得たのでありましょう。余目あまるめで出来る釜敷かましきにも立派な形のがありました。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
余戸あまるべを後世時に余目あまるめに訛り、「田部井」と書いてタメガイと呼ぶ姓のあるように、田部が「タメ」となり、さらに「タミ」と転じたものであろう。田部はすなわち農民である。
賤民概説 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
その時血が流れて清水にまじったので、それで池に住む小魚はどれもこれも左の目が潰れている。片目清水の名はそれから出たといいます。(信達一統志。福島県信夫しのぶ余目あまるめ村南矢野目やのめ
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
羽前の北端は最上もがみ郡である。郡の町は新庄しんじょうである。ここは更に北の横手を指す線と、左へ折れ余目あまるめに達する線との分れ目である。冬は雪に深い。この新庄の町はずれの東山に窯が二つある。
現在の日本民窯 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)