位牌堂ゐはいだう)” の例文
庫裡くりの八疊の床の間には、濡れた千兩箱を三つ置いて、少し汚點しみになつた跡が今でも判りますが、押入にも、納戸にも、床下にも、天井裏にも、須彌壇しゆみだんの下にも、位牌堂ゐはいだうにも、へつゝひの下にも
始め位牌堂ゐはいだうより其下の戸棚迄とだなまでがらり/\と明放あけはなして見るに中にはふるびたる提灯ちやうちん香奠かうでんの臺など有り夫よりして臺所だいどころ部屋々々へや/\座敷の廻り次の間ちやの間納戸なんど雪隱せついんは申に及ばず床下迄も殘る隈無くまなく尋ぬる處へ茂助もいき
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)