仮死かし)” の例文
旧字:假死
ことに脳がおしつけられてしまって、気が遠くなったり、仮死かしの状態となり、はげしいときにはそのままほんとうに死んでしまう。
怪星ガン (新字新仮名) / 海野十三(著)
自分は、そら寝入りでいるつもりだったが、それから後は、底なしの沼へ落ちこんだよう——まったく仮死かしの眠りであった。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これを、わたしは遠藤粒子りゅうしと名づけました。仮死かし粒子といってもいいのです。
電人M (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
まあちよつと黄いろな時間だけの仮死かしですな
『春と修羅』 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
しかし龍太郎は、たおれたまま仮死かしをよそおっていただけではない。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)