“代首”の読み方と例文
読み方割合
かえくび100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
妖怪もののけのようでもあれば狂女のようでもあり、その顔の下に垂れている男の首は、代首かえくびなどとは思われず、妖怪によって食い千切られた、本当の男の生首のようであった。
鸚鵡蔵代首伝説 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
昨日きのう、主屋の奥の部屋で、姉が代首かえくびを洗っていた時、襖の間に立って、姉に話しかけた男が——後から姉から聞いたところによれば、嘉十郎と云って、この納谷家を束ねている
鸚鵡蔵代首伝説 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
その咽喉からほとばしっている血に浸り、床の上に散乱しているのは、昨日、お篠が主屋の奥座敷で洗っていた、十個の代首かえくびと、その首の切口の蓋が外れ、そこから流れ出たらしい無数の甲州大判であった。
鸚鵡蔵代首伝説 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)