“付纏”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つきまと85.7%
つけまと14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
慶三は独りで往来を歩いている時または店で働いている時も、絶えずお千代の肌のにおいがもやもや身に付纏つきまとっているような心持がしてならなかった。
夏すがた (新字新仮名) / 永井荷風(著)
こいつうまいと駆けて来ると黒い人が出て来てガラガラと通行止めた、馬鹿馬鹿しい、死ぬ時までも邪魔の神は付纏つきまとう。汽車は無心にゴロゴロとうなりながら過ぎ去った。
愛か (新字新仮名) / 李光洙(著)
なぜそんな恐ろしい名が、この建物に付纏つけまとっているのかと、立ちどまって疑って見る暇も何もなかった。いわゆる化物屋敷はそれほど陰気にでき上がっていた。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)