“仁和賀”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
にわか90.0%
にはか10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
母のお時といっしょに廓の仁和賀にわかを見物に行ったとき、海嘯つなみのように寄せて来る人波の渦に巻き込まれて、母にははぐれ、人には踏まれ、藁草履わらぞうりを片足なくして
箕輪心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
男は三五郎を中に仁和賀にわかのさらひ、北廓全盛見わたせば、軒は提燈電氣燈、いつも賑ふ五丁町、と諸聲をかしくはやし立つるに、記憶おぼえのよければ去年一昨年とさかのぼりて
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
世態人情の変化は漸く急激となつたが、然し吉原の別天地は猶旧習を保持するだけの余裕があつたものと見え、毎夜の張見世はりみせは猶廃止せられず、時節が来れば桜や仁和賀にはかの催しも亦つゞけられてゐた。
里の今昔 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)