人丸ひとまる)” の例文
その他、播州ばんしゅうには明石あかし人丸ひとまる神社がある。この神社より古来、火よけと安産の守り札が出ることになっている。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
下野しもつけ小中こなかという村では、きびを栽培することをいましめておりますが、これも鎮守の人丸ひとまる大明神が、まだ人間であった時に、戦をして傷を負い、逃げて来てこの村の黍畠の中に隠れ
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
が、僕は今より十層倍も安っぽく母が僕を生んでくれた事を切望してまないのです。白帆しらほが雲のごとくむらがって淡路島あわじしまの前を通ります。反対の側の松山の上に人丸ひとまるやしろがあるそうです。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)