“九刻”の読み方と例文
読み方割合
ここのつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
『もうここ迄云ったら、誰の仕業しわざか、推量がつくだろう。——早く、御城内へ訴えに馳けて行け。九刻ここのつを過ぎると、間にあわぬぞ』
夏虫行燈 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
九刻ここのつごろから恐ろしいあらしの夜となった。樹々のうなり、車軸を流す地水。天を割り地を裂かんばかりに、一瞬間に閃めいては消える青白光の曲折。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
夜の九刻ここのつごろ、押田仙十郎は宙を飛んで氷川下の屋敷へ帰ってきた。すぐ奥へ通って、吉左右きっそうを待ちかねている重左の前へ出た。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)