三田通みたどおり)” の例文
紅がらにて染めたるジャム鬢付びんつけのやうなるバタなんぞ見る折々いつも気味わるしと思ひながら雨降る日なぞはつい門外の三田通みたどおりまでで行くにものう
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
私たち二人は三田通みたどおりに沿う外囲そとがこいどぶふち立止たちどまって何処か這入はいりいい処を見付けようと思ったが、板塀には少しも破目やぶれめがなく溝はまた広くてなかなか飛越せそうにも思われない。