三上淡路守みかみあわじのかみというやはり毛利家の一将。駈け寄って来て、岸から槍をほうりつけた。大鯨たいげいを突いたもりのように、槍は真っな水の中に立った。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)