万人まんにん)” の例文
旧字:萬人
余を悪人視するものは万人まんにんにして弁護するものはおのれにんなり、万人の証拠と一人の確信といずれが重きや、しからば余は基督信者にはあらざりしなり
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
その万人まんにん万人まんにんきできでたまらねえおんなの、これが本当ほんとうにおいだろうじゃねえか。ほどはだにおいもある。かみにおいもある。ちちにおいもあるにァちげえねえ。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
下界げかいは、戦争せんそうがあったり、地震じしんがあったり、海嘯つなみがあったり、また饑饉ききんがありまして、人間にんげんいく万人まんにんとなくんでいます。けれど、まだなかなかほろびるようなことはありません。
消えた美しい不思議なにじ (新字新仮名) / 小川未明(著)
あたしゃ千にん万人まんにんひとからいいられても、ぬまでうごきはいたしませぬ。——もし、きちちゃん。……
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)