一揺ひとゆり)” の例文
旧字:一搖
空を仰いで立停たちどまったのは、町屋風の壮佼わかもので、雨の歇んだのを見ると、畳んでたもとの下に抱え込んでいた羽織を一揺ひとゆり、はらりと襟をしごいて手を通した。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)