一事件ひとじけん)” の例文
四人でさえ窮屈なところへ、あの大きな男が割り込んで来るのはたしかに一事件ひとじけんであった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
自分はこの時長蔵さんから、最初に三本、あとから一本しめて五本、前後二回に受取ったと記憶している。そうしてそれをなつかしげに食いながら、いよいよ宿外しゅくはずれまで来るとまた一事件ひとじけん起った。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)