“プロット”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
80.0%
筋書20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして探偵小説は描写の技巧の優れたるよりもプロットの優れたものを上乗じょうじょうとすべきであろうと自分は思う。それ故覚束おぼつかない外国語で読んでも、比較的完全にその趣向を味うことが出来るのである。
「二銭銅貨」を読む (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
ひょっとすると、これは梅野十伍自身は自覚しないのに彼の顔が鼠に似ていて、それでその潜在意識が彼にこんなプロットを作らせたのではなかろうか。そうなると彼は急に気がかりになってきた。
軍用鼠 (新字新仮名) / 海野十三(著)
考えれば考えるほど、慄然ぞっとなってくる。第一、この大芝居を仕組んだ作者というのは、けっして犯人自身ではないのだ。つまりその筋書プロットが、あの五芒星呪文の本体なんだよ。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
どうも、配役キャストの意味がさっぱり嚥み込めんのだよ——何故リュッツェン役を筋書プロットにして、黒死館の虐殺史が起らねばならなかったのだろうか。それに、あるいは杞憂きゆうにすぎんかもしれんがね。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)