“ドン”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:どん
語句割合
午砲43.8%
爆弾6.3%
爆弾漁業者6.3%
号砲6.3%
爆薬6.3%
漁業6.3%
爆弾漁業6.3%
爆漁6.3%
爆漁実演6.3%
爆薬漁業6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
朝のおそい私だつたので、默つて差し向ひになつてゐる耳もとで午砲ドンがあわただしく鳴つた。多分もう歸へるだらうと思つてゐると、顏役は
蒼白き巣窟 (旧字旧仮名) / 室生犀星(著)
然るにコイツが、ほかの爆弾ドン連中の気に入らなかった……というよりも、彼等の背後から統制している巨頭連の眼障めざわりになって来た……と云った方が適切だろう。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
それから間もなく大正八年の春先になると、一旦、終熄しゅうそくしていた爆弾ドン漁業がモリモリと擡頭して来た。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
何を隠そうあのりんという青年は朝鮮人じゃないんだ。林友吉はやしともきちという爆弾漁業者ドンの一人息子で、友太郎という立派な日本人だ。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
その当の相手の爆弾漁業者ドンの背景に、どんな大きな力が隠れているか……彼等が何故に砲兵工廠の「花スタンプ」附きの爆薬ハッパを使っているか……なぞいう事を
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
号砲ドンが鳴った。皆が時計を出して巻く。木村も例の車掌の時計を出して巻く。同僚はもうとっくに書類を片附けていて、どやどや退出する。
あそび (新字新仮名) / 森鴎外(著)
木村は号砲ドンが鳴るまでは為事をしていて、それから一人で弁当を食うことにしている。
あそび (新字新仮名) / 森鴎外(著)
裁判所の連中でも、みんな美味うまい事をしておりますので、その地方地方での一番の有力者が皆、爆薬ドンの元締になっているのですから世話が焼けません。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
……あすこへ行くんだ……あの瀑布たきの上の方を爆薬ドンでブチ壊して閉塞ふさいでしまえばモウこっちのもんだ。儲かるぜそれあ……轟先生は元来、正直過ぎるからイカン。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
朝鮮中の役所という役所の当り当りにスッカリ手を廻わして、仲間外れの抜け漁業ドンばっかりを検挙させよるから、吾々の眼に止まらんです。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
今度初まった爆弾漁業ドンの仕事ぶりが、どうも私のに落ちんところがある。この前のドン退治の時と違うて検挙の数がまことに少ないし、評判もサッパリ立たん。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ところが爆漁ドンと来ると正反対だ。あっちでもズドン、こっちでもビシンと爆発して、生き残った魚群の神経に猛烈な印象をタタキ込むばかりでない。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
……一体先生は、アイツ等が本気で爆漁実演ドンを見たがっていると思うていなさるのですか
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
先生のように爆薬漁業ドンを不正漁業なんて云っている役人は一人も居りませんよ。ドン大明神様々というので、駐在巡査でも一身代ひとしんだい作っている者が居る位です。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)