“ゆくかり”の漢字の書き方と例文
語句割合
行雁100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
湖龍斎が画中の美人の物思はしく秋の夜の空に行雁ゆくかりの影を見送り、歌麿が女の打連立うちつれだちて柔かき提灯ちょうちんの光に春の夜道を歩み行くが如き
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
駒形堂こまかたどうの白壁に日脚ひあしは傾き、多田薬師ただのやくし行雁ゆくかり(中巻第七図)に夕暮迫れば、第八図は大川橋の橋袂はしたもとにて、竹藪たけやぶ茂る小梅の里を望む橋上きょうじょうには行人こうじん絡繹らくえきたり。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)