“もゝとせ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
百年90.9%
百歳9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
つれなしと見つる浮世に長生ながらへて、朝顏のゆふべを竣たぬ身に百年もゝとせ末懸すゑかけて、覺束おぼつかなき朝夕あさゆふを過すも胸に包める情の露のあればなり。戀かあらぬか、女子のいのちはそも何に喩ふべき。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
かたともみづうみともえた……むし寂然せきぜんとしてしづんだいろは、おほいなる古沼ふるぬまか、千年ちとせ百年もゝとせものいはぬしづかなふちかとおもはれた圓山川まるやまがは川裾かはすそには——河童かつぱか、かはうそは?……などとかうものなら、はてね
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
宿智にやあらん其言ふところ自ら道に協へる節あり、父上既に世を逃れ玉ひぬ、おのれも御後に従はんとこそ思へ、世に百歳もゝとせ夫婦めをとも無し、なにぞ一期の恩愛を説かん、たとひ思ふこと叶ひ
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)