“もくあみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
黙阿弥45.7%
木阿弥26.1%
杢阿弥19.6%
杢阿彌4.3%
木阿彌2.2%
默阿彌2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、坪内君が『桐一葉』を書いた時は団十郎が羅馬ローマ法王で、桜痴おうち居士が大宰相で、黙阿弥もくあみ劇が憲法となってる大専制国であった。
大将の気紛きまぐれで浮び上ったんだから影が薄い。調子に乗って馬鹿なことをやると、御用済みになっても、もと木阿弥もくあみに戻れないかも知れないぜ
ガラマサどん (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
七万両みんなか、元の杢阿弥もくあみかだ。七人のうちには太い奴も居るだろうが、七万両皆んなさらってやろうと、爪を磨いで居るのはこの俺ばかりじゃあるめえ
大江戸黄金狂 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
プラスのところがマイナスになり、×タイム÷デバイデッドとなっても、一度真面目に恋愛した人間の心では、決して元の杢阿彌もくあみの単一なAならA、BならBには還ることがないと云うことです。
愛は神秘な修道場 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
かたり取其外二十や三十のちひさな仕事しごとかずれず兎角とかく惡錢身に付ず忽ち元の木阿彌もくあみ貧乏陶びんばふとくりも干上ひあがる時弟の女房のお安めが娘にあはせろ/\と毎日々々まいにち/\せまるのも惡事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
かういふ過去をかへりみると、江戸時代の市井しせいの泥棒などは、なか/\洗煉されて來たものである。默阿彌もくあみなどは、たうとう泥棒たちを、歌舞伎の花形にまでしてしまつた。
折々の記 (旧字旧仮名) / 吉川英治(著)