“むすぶのかみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
月下氷人33.3%
月下翁33.3%
月老氷人33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
島崎さん、いつかの機会おりには、私を、月下氷人むすぶのかみだと言ったくせに、今夜は、人違いなの。——だけど、ご心配はいらないことよ、お約束の人は、今横から出て来ますから。
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
アア偶々たまたま咲懸ッた恋のつぼみも、事情というおもわぬいてにかじけて、可笑しく葛藤もつれたえにしの糸のすじりもじった間柄、海へも附かず河へも附かぬ中ぶらりん、月下翁むすぶのかみ悪戯たわむれ
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
篠「さようなら」ともろともにおしきたもとを分ちけり。アアこの佳人才子の出会こそ。月老氷人むすぶのかみのなかだちで。こうえんを結ばせ給うならめと。ただもろともにいとおしと。思う心を色にも出さず。
藪の鶯 (新字新仮名) / 三宅花圃(著)