“まそほ”の漢字の書き方と例文
語句割合
真朱100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これは大神朝臣おおみわのあそみが池田朝臣にむくいた歌である。「真朱まそほ」は仏像などを彩色するとき用いる赤の顔料で、朱(丹砂、朱砂)のことである。「水たまる」は池の枕詞に使った。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
仏つくる真朱まそほたらずば水たまる池田のあそが鼻のを掘れ (大神)
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
ほとけつく真朱まそほらずはみづたまる池田いけだ朝臣あそはなうへ穿れ 〔巻十六・三八四一〕 大神朝臣
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
「そほ」は赭土しゃどから取った塗料で、赭土といっても、赤土、鉄分を含んだ泥土、粗製の朱等いろいろであった。その精品を真朱まそほといって、「仏つくる真朱まそほ足らずは」(巻十六・三八四一)の例がある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)