“ふばこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
文箱60.9%
文筥32.6%
文匣2.2%
文櫃2.2%
文筺2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
多く作るのははし、箸箱、盆、膳、重箱、硯箱すずりばこ文箱ふばこなどのたぐいであります。ここでも仕事の忠実な品は美しさをも保障しております。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
女は蒔絵まきえ文筥ふばこを持っていた。その文筥はかなり古びたもので、結んだしでひもも太く、その紫の色もすっかり褪色たいしょくしていた。
葦は見ていた (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
おゆきは若い武士の預けて行った文匣ふばこを取って来ると、わけがわからずにぼんやりしている五郎吉を押しやって
峠の手毬唄 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
それは螺鈿らでんぢらしの立派な文匣ふばこであった。
峠の手毬唄 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
また、それらの戦利品中には、袁紹の座側にあった物らしい金革きんかくの大きな文櫃ふばこなどもあった。曹操が開いてみると、幾束いくたばにもなった書簡が出てきた。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
甲斐は読み終ると、机の上の文筺ふばこからはさみを取り、その紙をこまかく寸断したうえで、屑籠くずかごの中へ捨てた。