“ふじまろ”の漢字の書き方と例文
語句割合
不二麿100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
公之をうれへ、田中不二麿ふじまろ、丹羽淳太郎等と議して、大義しんほろぼすの令を下す、實に已むことを得ざるのきよに出づ。一藩の方向はうかう以て定れり。
その日は尾州藩出身の田中不二麿ふじまろを文部省に訪ねることなぞの用事を済まし、上京三日目の午後にようやく彼は多吉夫婦が新しい住居すまいを左衛門橋の近くに見つけることができた。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
追い追いと女学もお取り建ての時勢に向かって、欧米教育事業の視察の旅から帰って来た尾州藩出身の田中不二麿ふじまろが中部地方最初の女学校を近く名古屋に打ち建てるとのうわさもある。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
時事の報道を主とする伝聞雑誌のごとき体裁しかそなえていないものではあるが、それらの週報は欧米教育事業の視察の途に上った旧名古屋藩士、田中不二麿ふじまろが消息を伝えるころである。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)