“ひだりづま”の漢字の書き方と例文
語句割合
左褄100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
りきれた浪人の草履、女の白いかかとはかまの折目正しい白足袋しろたび裾模様すそもよう、と思うと——あだな左褄ひだりづま、物売りの疲れた足。
(新字新仮名) / 吉川英治(著)
この夢八こそは、当り矢のお艶、というよりも、諏訪栄三郎の妻お艶が、ふたたび浮き世の浪に押され揉まれて、慣れぬ左褄ひだりづまを取る仮りの名であった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
われこの草のことをば八重より聞きて始めて知りしなり。八重その頃(明治四十三、四年)新橋しんばし旗亭花月きていかげつの裏手に巴家ともえやといふ看板かかげて左褄ひだりづまとりてゐたり。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)