“はしい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
端居95.8%
箸入4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
えがけども成らず、描けども成らず」とえん端居はしいして天下晴れて胡坐あぐらかけるが繰り返す。兼ねて覚えたる禅語ぜんごにて即興なれば間に合わすつもりか。
一夜 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
世間をおそれる身が長く端居はしいはできないので、二人の仲直りを見とどけて綾衣は早々に奥へはいった。昼でも暗い納戸には湿しめってかび臭い空気がみなぎっていた。
箕輪心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
東海道筋にあるこの神奈川の宿は、古いといえば古い家で、煙草盆たばこぼんは古風な手さげのついたのを出し、大きな菓子鉢かしばちには扇子形せんすがた箸入はしいれを添えて出すような宿だ。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)