“はいじく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
敗衂50.0%
敗衄50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
或人は敗衂はいじくの賜物としてこれを迎えた。敗衂なければ平和は遂に来なかったように思われていたからであろう。
冬日の窓 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
今夜こそ、平馬の一刀が、自分の生命を奪い損ね、まんまと敗衂はいじくの姿を見せたものの、決して油断のならぬ、技倆の持主であるということは、十分に知っている。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
彼は果して大拿翁だいなおう〔ナポレオン一世〕の如く、敗衄はいじくのあまり、敵国に生擒せいきんされ、空しく遠謫えんたくの最後を見るか、あるいはしからずして、かかる不幸よりまぬかるるを得るか。
列強環視の中心に在る日本 (新字新仮名) / 大隈重信(著)
ビルダデのために最後の大敗衄はいじくをなした如く見えしその瞬間、実に新光明は彼に臨みて主客顛倒の態を表わし、三友は勿論もちろん彼自身すら予期せざりし真理の把握に依りて彼らを見事に撃退したのである。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)