“のわき”の漢字の書き方と例文
語句割合
野分100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
野分のわき立った朝、尼はその女のもとに菓子などを持って来ながら、いつものように色のめた衣をかついだ女を前にして、何か慰めるように
曠野 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
紫の女王の美は昔の野分のわきの夕べよりもさらに加わっているに違いないと思うと、ただその一事だけで胸がとどろきやまない。
源氏物語:35 若菜(下) (新字新仮名) / 紫式部(著)
あたりはやがてひんやりと野分のわきふく秋の末のように、不思議な索莫さに閉ざされてきた。これはただごとではないらしい。
長崎の鐘 (新字新仮名) / 永井隆(著)