“ねずみいらず”の漢字の書き方と例文
語句割合
鼠不入100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ほうき一ツ持っても、心持いいほど綺麗に掃いてくれる。始終薄暗かったランプがいつも皎々こうこうと明るくともされて、長火鉢も鼠不入ねずみいらずも、テラテラ光っている。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
節子は勝手口に近い小部屋の鼠不入ねずみいらずの前に立っていて、それを答えた。何となく彼女はあおざめた顔付をしていた。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
栄玄は樸直ぼくちょくな人であったが、往々性癖のために言行の規矩きくゆるを見た。かつて八文の煮豆を買って鼠不入ねずみいらずの中に蔵し、しばしばその存否を検したことがある。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)